2013年 05月 05日
【柳沢文庫のしおり】 ![]() 柳澤文庫は、最後の藩主であった柳澤保申(やすのぶ)の跡を継いだ柳澤保恵(やすとし)が明治35年4月に邸宅の一部を開放して郷土の教育振興のために所蔵する書籍、雑誌、新聞などを公開したことに始まるが、昭和に入り利用者の減少とともにその維持が困難となり、文庫開設と同時に発足した「育英資金」の制度とともに廃止のやむなきに至っていたが、昭和35年10月10日に、郷土の子弟教育の更なる発展を願う有志と柳澤保承(やすつぐ)の発意により、柳澤家からの数万坪の土地と膨大な旧郡山藩資料の寄附により 財団法人「郡山城史蹟・柳澤文庫保存会」が発足し、翌年秋に旧郡山城跡である大和郡山市城内町2-18の現在地に地方史誌専門図書館として柳澤文庫が開設され、城跡の保存管理にもあたっている。 柳澤文庫には財団発足とともに柳澤家から寄贈された柳澤歴代藩主の書画や和歌、俳諧などの作品や旧郡山藩の公用記録をはじめとする藩政史料など数万点の古文書、古書籍が所蔵されており、そうした所蔵史料の中には甲府藩主時代の史料など、山梨県に関わる郷土史関係史料も数多く残されている。 こうした蔵書などについては、研究のために広く公開されているとともに、展示室では年数回の展覧会も行われている。(訪問時には「柳澤文庫新春常設展 柳澤家七代 柳澤保申を中心に」が平成25年1月12日から3月17日を開催期間として開催されていた。) 【柳沢文庫 展示室 入館券】 ![]() 【柳沢文庫(旧柳澤邸車寄せ)】 ![]() 柳澤文庫の建物は、旧郡山藩主であった柳澤伯爵家の本邸として東京市芝区に明治38年~39年頃に建設されたものであったが、関東大震災による復興工事による道路拡張のために本邸が立ち退きとなったことから、その一部の建物(車寄せ、玄関など)を移築し、当初からあった建物に増築する形で昭和2年に上棟、同3年に竣工している。 その後も長く郡山別邸として使われていたが、昭和35年の柳澤文庫発足に伴い、柳澤家から同文庫に寄贈されている。 【柳沢文庫(旧柳澤邸車寄せ)②】 ![]() 柳沢文庫における展覧会は旧大広間を展示室として使用しており、旧大広間横の図書室は旧応接室として使用されていたスペースである。 【柳沢文庫(旧柳澤邸車寄せ)正面】 ![]() ![]()
by kaz794889
| 2013-05-05 14:36
| 大和郡山紀行
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