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2009年 09月 05日
━甲府市 遊亀公園━ ![]() 遊亀公園はもと一蓮寺境内であったが、明治7年公園敷地として境内の一部7,190坪が山梨県に移管され、明治9年4月に県が管理する山梨県公園となったが、明治維新の草創期における経費の問題等から公園としての本格的な整備に至らなかったが、明治13年の明治天皇御巡幸が決定されたことを契機に公園整備の築造が決定した。 これに伴い、公園地を拡張し一蓮寺の摂社であった正木稲荷社(稲積神社)を現在の場所に遷座し、域内の諸社を修理するとともに、築庭の巨匠であった佐崎可村の設計、県官である新海吉哉による工事監督により、明治13年5月に整備が竣工し、本格的な公園が誕生した。 大正6年には、村松甚蔵の寄附金により旧甲府城跡の払い下げを受けた県は、城跡である舞鶴公園の経営に力を注ぐこととなり、同7年4月1日に公園地の一部2000坪を稲積神社に交付され、残りの約9000坪が遊亀公園として無償で甲府市に移管されることとなった。 甲府市はこれを機に公園内の施設を拡充させることとし、大正8年に公園管理を一蓮寺の石原守善に命じ、その結果として動物園の開設などが行われた。 【現在の遊亀公園正面入口】 ![]() ━遊亀公園碑━ ![]() 昭和11年7月に建設された遊亀公園碑は、山脇春樹(遊亀公園の甲府市移管当時の山梨県知事)の纂文、名取忠愛(甲府市移管当時の甲府市長)の撰文により、公園の沿革が刻まれている。 【現在の遊亀公園碑】 ![]() 遊亀公園は所在地の町名を冠して「太田町公園」とも言われている。 現在も町名として残る太田町は、一蓮寺地内町が明治5年に改称されて以来の町名であり、その由来は、当時この周辺に太畑という集落があったことによるものである。 【『都市の公園と甲府市の公園並に遊亀公園改良計画概要』】 ![]() 甲府市は庭園協会設計部に遊亀公園の改良・整備に関する調査研究を委嘱し、その結果報告が『都市の公園と甲府市の公園並に遊亀公園改良計画概要』(大正11年3月、庭園協会編)である。 この中で、現在の遊亀公園について次のように評している。 「造園的施設に到っては或る部分は繊細に過ぎ或る部分は放漫に流れ、或る物は雄大豪壮の風があって不統一の感がないではない、然し中島の滝並びに細流岩組の如きは長く保存する価値あるものである。」 大正10年12月25日には庭園協会甲府支部の主催により、一蓮寺内において庭園協会理事田村剛、東京府公園技術部長等により調査結果の講演会が開催されている。 甲府市は調査研究結果に基づき、大正11年11月25日から12月2日の間に、動物園の設計、移転。樹木の移植、手入れ等を行い公園の風致を改めている。 昭和20年7月の甲府空襲により公園内の諸施設も罹災し、戦災復興に伴う市営住宅が公園内に建設されるなどしたが、昭和25年~26年にかけて市営住宅も移転が完了し公園として再開され、昭和29年には公園内に築山が造営され緑陰化が図られ、昭和32年に都市公園としての指定を受け、現在に至っている。 ━(甲府名勝)太田町公園 其一━ ![]() 明治後期の風景である。 中央に写る屋根は一蓮寺の本堂である。池に架かる橋と、その右の灯篭が公園のスポットとして多くの絵葉書に写し出されている。 【現在の同所】 ![]() 既に灯篭や岸辺の情景は失われている。稲積神社からの風景である。 ━(甲府名所)遊亀公園━ ![]() 昭和初期の風景である。写真に写る橋は今もそのまま使われている。 【現在の同所】 ![]() 橋のたもとに売店が建ち、池の岸辺も改良されているため橋を大きく写すのは困難であるが、中央に小さく写るのが前記の橋である。
by kaz794889
| 2009-09-05 19:02
| 遊亀公園
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