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2010年 01月 03日

春日通りと甲府館

━春日町通り錦町甲府館前通り(甲府市)━
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 春日町は甲府城郭内の武家屋敷地であった中小路が、明治8年に近隣の錦、紅梅、桜などの各町とともに佳名として名付けられた町名である。
 甲府市街地の中心に位置し、常盤町と相生町を結ぶ春日町通りは商店街を形成しており、明治44年に山梨県最初の常設映画館が開設された、明治末期から特に活気を呈していた。
 写真は昭和10年頃の春日町通りを南側から北側方向に写したものであり、左側の建物は昭和7年に新築された甲府館(映画常設館)である。

【二周年記念絢爛名番組 日活直営 甲府館】
春日通りと甲府館_f0191673_10102738.jpg
 甲府館は明治44年に山梨県最初の活動写真常設館として開設された。
 その後、大正7年に第二甲府館が開設(甲府館の北側隣地)され、当初の甲府館は第一甲府館と改称した。
 昭和7年に第一、第二甲府館が新築され再び甲府館として開館し、その後は日活映画の甲信越第一封切場となっている。左は昭和9年3月29日からの開館満二周年記念興行の案内チラシである。



【現在の甲府館跡】
春日通りと甲府館_f0191673_1033330.jpg


 上記写真位置の現在の様子である。
 中央に写る白いビルの位置が甲府館のあった場所(現在:甲府市中央1-5-2)であり、上記写真に写る春日町通りの現在である。
 甲府館は昭和20年7月の甲府空襲で焼失しており、昭和20年12月29日に甲府館のあったこの場所に、新たな映画館として電気館(東映系)が、また昭和21年12月には電気館と隣接してセントラル劇場(洋画)が開設されている。(その後、電気館は昭和32年8月、セントラル劇場は昭和34年7月に改築。)
 なお、甲府館の跡に建つ昭和49年に完成したビルには、ダイエー甲府店(その後、トポス甲府店)が平成11年まで入居し、平成15年から21年2月までは「オギノかすがも~る店」が入居していたが、現在は空きビルとなっているが、「現在のビルを解体し、平成25年の完成を目指した新ビル構想」との新聞報道が最近伝えられている。

━(活動写真常設) 第一及第二甲府館の夕景━
春日通りと甲府館_f0191673_1052390.jpg


 甲府館が昭和7年に改築される以前の第一甲府館(左側)及び第二甲府館(右側)である。

【「活動週報」第105号】
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 大正8年9月12日に甲府館が発行した「活動週報」第105号である。
 



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by kaz794889 | 2010-01-03 11:28 | 劇場・映画館 | Comments(0)


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