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2009年 05月 06日

【山梨・観光アーカイブ 3】 中央本線の延伸と観光案内

 「酒折の宮、山梨の岡、塩山、裂石、さし手の名も都人の耳に聞きなれぬは、小仏ささ子の難処を越して猿橋のながれに眩めき、鶴瀬、駒飼見るほどの里もなきに、勝沼の町とても東京にての場末ぞかし、甲府はさすがに大廈高楼、躑躅が崎の城跡など見る処のありと言えど、汽車の便りよき頃にならば知らず、こと更の馬車腕車に一昼夜をゆられて、いざ恵林寺の桜見にという人はあるまじ…」と、明治28年5月の雑誌「太陽」に発表された樋口一葉の『ゆく雲』に書かれた山梨の景勝・旧跡も近代的な交通機関である中央本線の延伸により、東京方面から要する時間に大きな変化をもたらすこととなった。

━(甲府名勝) 甲府停車場━
 甲府までの延伸開通により建てられた、初代の甲府駅舎である。
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  中央本線の山梨県内における駅の開業は、明治34年8月1日に八王子駅~上野原駅の開通による上野原駅の開業が最初であり、その後、鳥沢駅まで、大月駅まで、初鹿野駅までと延伸され、甲明治36年6月11日に甲府駅まで開通し、同年12月15日に韮崎、37年12月21日には富士見までの延伸が予定されていた。
 
 こうした中央本線の延伸開通に伴い、県外からの旅客に対する観光案内書が甲府駅の開業に併せて数多く発行され、県内各地の名所・旧跡や旅館・飲食店の案内や広告が掲載された。

【甲府繁盛記】
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 錦巧堂(甲府市泉町)から明治36年7月に発行された甲府市内の商店や旅館などを多くの写真入りで紹介している案内書である。



【汽車旅行 甲斐廻手引】
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 佐野通正の編纂により甲斐廻手引編纂所(甲府市錦町)から明治36年12月15日に発行された案内書である。
 緒言には「本書の案内の主意たる州の内外に論なしと雖ども寧ろ州外旅人の為めに案内するを主要とし又州人の出でんより州外人の入るを望むの主意なるを以て八王子を首位に置き各駅を列叙して甲府に及ぶ」と記されている。



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by kaz794889 | 2009-05-06 19:31 | 山梨観光アーカイブ | Comments(0)


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